米國文藝《南部ゴシック派》

讀書能力が衰へてゐる……と數年前から自覺してをります。
ものにも由りますが、一冊讀む所要時間が三倍ぐらゐになつてゐるやうな氣がします。
此の先讀み得る冊數も限られてきますので、讀み返したく思ふものを幾通りかに括つて
臨むことにしました(大袈裟な……)。

昨年、何氣なく書棚を眺める折々、氣にかゝる場所が生じました。
米國文藝のうち、勝手に《南部ゴシック派》と呼んでゐる作家たち、即ちカーソン・
マッカラーズ、テネシー・ウィリアムズ、トルーマンカポーティなどの小説が並ぶ一角
であります。きつかけは久しぶりに映畫『草の竪琴』のDVDを觀返したせゐですね。