風の唸り

 今日も未明に降雪があり、午前7時過ぎに外を見たら積雪は霜と見紛ふ程度、ごく少量でしたが、寒い! 可燃ごみを出す日なので、8時前、自轉車で集積所まで持つて行きましたが、氣温は零下何度になつてゐたのか、肌を刺すやうな寒さなのです。陽が昇り晴れ渡つても、強風のせゐで外氣温が上がらず、外出する氣になれません。
 話に聞く飯縄颪(いづなおろし)なのか、冬に入つて以來、強風の日が續きます。私は風が、とくに其の音が苦手です。轟という音も厭ですが、何かを捲き込むやうなヒューといふ唸りは心(しん)から嫌ひです。深夜、目ざめて此の唸りを耳にすると何やら遣り切れぬ思ひに囚はれて心身に應へること甚だしきものがあります。
 かゝる弱音のごときを記したのは、數日前自轉車で外出中、強風に煽られて轉倒してしまつたからかも知れません。また流離の想ひのやうなものも少しあるかも……。今囘は添へるべき畫像がありませんので、見るからに寒い〈雪原の捨小舟(すてをぶね)〉を貼り附けておきます。