八月朔日の生花*初雪草

 A-coopに初めて見る花があつたので、賣場の御婦人に名を尋ねたら「この邊では白雪草(シラユキサウ)と呼んでます」との應へ、主に立花の〈あしらひ〉に用ひる由、つまり脇役ですね。買ひ需めて歸宅後、活けるために莖を切り詰め葉を少し取り除くと、その跡から乳液状の汁が滲み出して觸はるとべとつき、土耳古(トルコ)桔梗を想ひ起こしました。扨、肝心の名稱ですが、架藏の植物事典類に當つても出てゐないので、ネットで検索したところ、白雪芥子(シラユキゲシ、罌粟科白雪芥子屬)と混同されてゐることが判りました。或る記事に「別名:初雪草(ハツユキサウ)」とあつたので、手許の《ジャンル・ジャポニカ:植物》を引いてみると、この名稱で載つてゐました。燈臺草(トウダイグサ)科に屬するさうで、此の科には赤芽柏(アカメガシハ)や交讓木(ユヅリハ)などの木本(モクホン)も多いやうです。この歳になつても知らぬ事ばかりです。

 七月は旱天續きでしたが、此のところ屡々雨が降るやうになり、先週末(土)には雷雨が3時間も續き鳴神が轟き渡りました。何時(いつ)でしたか、其の前後に息を呑むやうな夕燒が見られたので、寫眞を御覽に供します。