ありがたき師走の贈り物
秋の終り頃から心身ともに不調、今月に入つてからは宿痾の左足の膝關節痛が再發、
竟(つひ)には左足が踏ん張れなくなりました。階段の上り下りには嘗て無い苦痛を
覺えます。更には自轉車に乘るのも厭はしく、他出して用を辨ずるのは餘程の覺悟が
要るやうになつてしまひました。ブログの更新も間遠になり、忸怩たる思ひです。
27日から積もるほどの雪、未明には外氣温が連日氷点下となり、アルミサッシュの
引戸や窓枠が凍り附くほどの寒さに身を縮め乍ら銀色に輝く姨捨山を眺めてゐます。
本日午前9時過ぎ、外廊下に出て近邊の積もり具合を眺めてゐましたらクロネコの
オバサン(此の邊の宅配屋さんでは小廻りの利く輕トラックの運転手は殆ど女性)が
見えて「お届けものですよ」と小ぶりの段ボールを。受領印を捺すべく傳票を見ると
差出人は菅原多喜夫さん。
「近所のスーパーを覗いたところ、歳末の大売り出しを行なっておりましたので、
お餅や日持ちしそうな乾物類をお送りします。多少なりとも正月気分を味わっていた
だければ幸いです。」云々。
來月開催される《冬のエコール・ド・シモン展》の準備で御多忙(多喜夫さんは
シモンさんのアシスタントマネージャー)でせうに此のお心遣ひ、鰊の旨煮や鮭の
ほぐし身(瓶詰)・日高昆布・黒豆などのほか、多喜夫さんの故里庄内産のお餅や
米麩も入つてゐるではありませんか(寫眞は其の一部です)。思ひがけぬ贈り物に
胸が……。これだけ有れば松の内は買物に出なくても濟みさうです。
他に浦島草の球根が5球、〈龍宮〉など初めて耳にする珍品ばかり、私の干支は戌、
來年は72歳となるのですが、此れらの佛炎苞を見るまでは何とか息災でゐたいといふ
氣持にさせられます。