雜録

 感冒は抜け切りましたが、膝の痛みは退かず此れは持病と思つて附き合ふより致し方ありませんね。西日本や北陸では豪雨のやうですが、此の邊はあまり降りません。私の棲處の周圍は民家と工場と田畑が混在してゐて、千曲川の水を引いた昔ながらの農業用水路が縱横にまた蜘蛛手(くもで)に走つてをり、今は彼方此方で田植が行はれてゐます。隣の水田はこれからのやうですが、今日は輕鴨が一羽、飛來してゐました。



 東京から持つて來た鉢植ゑの透かし百合が咲きました。寫眞では判り難いかも知れませんが、白でもクリーム色でもなく、象牙色(アイヴォリー)と申すのが最も近いやうな色合が氣に入つてゐたので、煩を厭はず引越荷物に加へたのであります。

 今日の卓上の花はA-COOPで需めた紅花、黄色咲きは珍しいと思ひ購入しました。此の花から紅色の染料を抽出した古人には畏敬の念を覺えますね。