縣外より初の來訪者

 一昨日、無事ブログ開始に漕ぎつけましたが、實は獨力で成し遂げた譯ではありません。タイトル作成に挑戰するも成らず、《a-sunagaの日記》などと勝手に命名される始末。山梨縣小淵澤在住の川島徳絵(筆名=石堂藍)さんが此の事態を見かねて遠路車を驅つて來訪、親しく指導して下さつたのであります。引越時には友人の吉村明彦さんが愛車のナローポルシェで驅けつけて下さいましたが、住居の體をなしてからは川島さんが初の來訪者といふ譯です。
 川島さんとの初對面の記憶が曖昧で、情けなき事ながら日時や場所が特定出來ません。或る時期まで「幻想文学」の東雅夫編集長が川島さんと私との間を意圖的に隔てゝいらしたやうな感じを受けましたね。
 確か2001年の夏、川島さんから「幻想文学」誌の宣傳媒體ともいふべきアトリエOCTAのHPに私のコーナー(須永朝彦情報)を設置したいとの仰せ越しがあり、引き受けて【明石町便り】を書き始めたのが契機(きつかけ)で親しくなつたと囘想されます。往時、私はまだ親指シフトワープロ專用機に執着してゐてパソコンを持つてをりませんでした。私からはワープロ打ちの印字稿と紙焼寫眞などを郵送するのみにて、あとはすべて川島さんが處理して下さつてゐたのです。
 女性には珍しくAV器機に精通してらしてお仕事ぶりはテキパキ、TVとヴィデオデッキを繋ぐのも難事であつた私の眼には尊敬に値する方と映り、また御性格はサッパリ型と拜されてお附合ひが樂でした。肝心の【明石町便り】は更新が遲れがちで、つひには2年の餘も間が空いたりして、あまり好い間借り人とは申せませんでしたね。
 こゝ數年は私の體調不良もあつて、お目にかゝる事も無かつたのですが、メールの遣取は續いてをり、引越に際しても種々貴重な御助言をいたゞきました。此の數年、浦和が本據、甲州長坂が別莊のごとくお見受けしましたが、今年に入り浦和のお住まひを御長男に明け渡されて長坂に移られた由、このたび久しぶりにお目にかゝり、お仕事と家事のかたはら地域の合唱グループに參加していらつしやると伺ひ、以前にも増して逞しうなられたなと拜されました。
 川島さんと私に近似の気質ありとすれば、何によらず好惡をはつきり口にする點かも知れませんね。今や得難く頼もしき友であります。

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