西田佐知子の6
「欲望のブルース」を《時々ふと聽きたくなる歌謡曲&ポップス Part2》にUPしたものの音聲が行方不明となつてしまひましたので、更めて爰にUP、ついでにあと5曲、アップ致します。
オリジナルの3曲は水木かおる作詞×藤原秀行作曲コンビの出世作。其の昔、關西で〈歌謠〉を繞るシンポジウムが催されたことがあり、塚本邦雄先生と共に出席しました。其の折、先生が「アカシアの雨がやむとき」を採り上げて「現代の新内節」などと發言、同座してゐた馬場あき子女史が「昭和の歌謡曲は大かた七・五調で、此の曲のやうな五・七調は珍しい」と發言されたのを憶えてゐます。
「アカシアの雨がやむとき」
https://www.youtube.com/watch?v=ysb3e5z6x7c
「東京ブルース」
https://www.youtube.com/watch?v=Jt-PGiKIaI8
「エリカの花散るとき」
https://www.youtube.com/watch?v=yAFhH9GpCL0&list=RD9X1E459vwe4&index=39
★1957年3月:日劇公演『春のおどり』チラシ
デビューして間もない丸山明宏(美輪明宏)と同座してゐます。ペギー葉山と旗照夫は當時ジャズシンガーのトップでした。
西田佐知子は、はじめマーキュリーから西田佐智子の藝名でデビュー、間を置かず日本コロムビアに移籍、浪花けい子の名で演歌を歌ひ、日劇のレビューなどにも出演しましたが賣れず、一年後ポリドールに移籍、洋樂ポップスのカヴァー歌手として録音を重ねる傍ら、オリジナルも吹き込み、「アカシアの雨がやむとき」と「コーヒー・ルンバ」がほゞ同時期にヒット、ポリドール隨一の賣れつ子となつてゐます。
「欲望のブルース」は獨逸のベルト・ケンプフェルト樂團のインストルメンタルで歌詞はありませんでした。「君去りし夜」はベネズエラのフォルクローレで日本でもヒット、カヴァーはザ・ピーナッツなども出してゐて競作となりました。「コーヒー・ルンバ」はルンバではなくオルキディア(蘭)といふニュー・リズムださうです。原題は「珈琲を挽きながら Moliendo cafe」であります。
「欲望のブルース」
https://www.youtube.com/watch?v=jNm9qd3Qst0
「君去りし夜」
https://www.youtube.com/watch?v=hhkWfPOJ5_Y
「コーヒー・ルンバ」
https://www.youtube.com/watch?v=Ib5QDHwYL_0&list=RDU7saGN42Okw&index=9