2018-01-01から1年間の記事一覧

霞か靄か

此のところの氣温上昇で四方の山がくつきりと映りません。日本畫のやうな靉靆たる趣が漂ひ、 霞がかゝつてゐるやうな、いや霞ほど濃くはないので、靄と申すべきでせうか。 靄つて映る姨捨山系(右端が姨捨山)

晩春は紫の花々

此のところ暖かい日が續いてゐますが、夜半から早朝にかけては外氣温が下がり、未だ 電氣毛布の世話になつてをります。左膝關節炎は相變らずで、治癒の兆しはありません。 縮こまつてゐるばかりでは如何(いかん)と思ひ、痛みを堪(こら)へて散歩に出てみ…

《新編日本幻想文学集成》完結

過ぐる3月末に国書刊行会の《新編日本幻想文学集成9 鴎外の系譜》が刊行されました。 中島敦(矢川澄子編)、神西清(池内紀編)、石川淳(池内紀編)、芥川龍之介(橋本治 編)、森鴎外(須永朝彦編)の五作家を収録、第一囘配本が2016年6月でしたから1…

忝し、御差し入れ

「膝に痛みを抱へての買物は大変であらう」と〈ものぐさセット〉と稱して今月も菅原多喜夫さんから 食品の御差し入れをいたゞきました。好物の〈ちりめん山椒〉や〈蓮根牛肉〉をはじめレトルト食品や 生浅蜊の真空パック、乾物類、走りの筍・柑橘・根菜……等…

展覧会情報を二つ〜金子國義さん/四谷シモンさん

KUNIYOSHI KANEKO EXPOSITION 夢の中 第37回エコール・ド・シモン人形展 露臺で麝香水仙(ムスカリ)が咲いてゐます。 葡萄のマスカット、瓜科のマスクメロンと同じやうな香りがします。 源を辿ると麝香猫や麝香鹿の香腺に行きつく譯でせう。

悲傷の提琴王子

昨秋のこと、YouTubeでヴァイオリンの獨奏曲を探してゐましたら、眉目秀麗なる 若者の演奏が纏めてUPされてゐるのに出遭ひました。肖像寫眞は鮮明なのですが、 すべてモノクロームで今時の撮影とは趣が異なります。 演奏家の姓名はPeter Deltchev、名の發…

忘れえぬ廿世紀後半の櫻歌

妙子の櫻さくらばな咲きしときこゆ猫よりも怠りふかき目をわれは擧ぐ薄黄(はくわう)のさくら湖岸に咲きたればまぶたに塗りぬ油一しづくかかるさくらありしとおもへ遠草野「平野夕日」といふ櫻ばな 智惠子の櫻さくらばな陽に泡立つを目守(まも)りゐるこの…

晶子櫻詠帖***與謝野晶子櫻花詠私抄(朝彦撰)

〇清水へ祇園をよぎる櫻月夜こよひ逢ふ人みなうつくしき 七谷や七日(なぬか)がほどを風去(い)なず櫻ながるる山より海へ 櫻人よし野の路の山駕籠の少女(をとめ)の君にさかづきまゐる さくら散る春のゆふべや廢院のあるじ上臈赤裳(あかも)ひいて來(こ…

花王五拾首☆王朝篇  須永朝彦 撰

★世の中に絶えて櫻のなかりせば春の心はのどけからまし 在原業平★櫻花匂ふともなく春來ればなどか歎きの茂りのみする 伊勢★うつつには更にも言はじ櫻花夢にも散ると見えば憂からむ 凡河内躬恆★春霞たなびく山の櫻花見れどもあかぬ君にもあるかな 紀友則★櫻花…

左膝関節痛地獄〜再たまた菅原多喜夫さんから有り難き御差入れ

「秋の終り頃から心身ともに不調、今月に入つてからは宿痾の左足の膝關節痛が再發、 竟(つひ)には左足が踏ん張れなくなりました。階段の上り下りには嘗て無い苦痛を 覺えます。更には自轉車に乘るのも厭はしく、他出して用を辨ずるには餘程の覺悟が 要るや…

蕪村の桃の句

雛祭る都はづれや桃の月 雛見世の灯(ひ)を引くころや春の雨 喰うて寢て牛にならばや桃の花 商人(あきんど)を吼ゆる犬あり桃の花 櫻より桃にしたしき小家(こいへ)かな 家中衆(かちゆうしゆ)にさむしろ振るふもゝの宿

春の魁/須藤絢乃写真展

【春の魁】 金褸梅(マンサク) 福壽草 蕗の薹 【須藤絢乃展】

戊戌初雪

撮影時(午前7時過ぎ)には大雪になりさうな氣配でしたが、9時頃から 陽が射し始めましたので、大事(おほごと)にはならないかも。

賀春  戊戌元旦(1月2日:畫像追加)

初對面 あなたと共に 説教中? MY BLANKET 東映『里見八犬傳』第二部:芳流閣の龍虎 1954年 犬塚志乃(東千代之介)犬飼現八(中村錦之助) 「別冊近代映画」里見八犬傳特集 1959年・東映(三部作) 犬山道雪(里見浩太郎)犬塚志乃(伏見扇太觔) 本年もよ…